はじめに
 
 本プロジェクトでは、高等学校の地理歴史科、公民科教員等が有する教育情報の共有化と相互支援の仕組みづくりについて、平成16年度5月より研究・協議を積み重ねてきた。ここにその活動と協議内容に沿って研究の成果を報告する。
 
 当初我々が立てた研究の目的は以下の通りである。
 @HPを通じて教員等が有するプリントや教材写真(画像コンテンツ)などの教育情報の共有化とAその際生じる著作権等の処理方法について研究を行う。また、BIT活用経験の少ない教員が、外部支援者のサポートを受け、デジタル教材を作成し実践授業を行う際の支援体制を試行しそのノウハウを蓄積し、これらの問題を解決するに当たってC他分野の専門家との交流を促進し人的ネットワークづくりを推進することについても研究を行う。
 具体的方策を検討するにあたっては、ともすれば“蛸壺”、“個人商店”になりがちでお互いの支援体制やサゼッションの少ない教員相互に共有化の結果得られる人的ネットワーク、合理化、教育的資産の価値を再確認してもらい、ITを活用することで推進される教育活動の新しい動きを体感してもらうことを念頭においていくつかの企画を実施した。
 まず、プロジェクトの中心に画像(写真)や教案等の教育情報たり得るコンテンツを教員が「みんなで収集し、活用する」というスタンスでその登録や利用の裾野を拡大することを念頭に置き取り組んだ。
 次に今日的課題でもある教員のIT度増進において「はじめは誰でも初心者」という状態を如何に円滑にサポート出来るのかという観点に立ち、講習会をはじめいくつかの支援活動を実施した。
 さらに教材づくり等で発生する著作権処理に関しては、「難しい著作権処理などはマニュアルで」解決するための著作権マニュアル・フォームを作成し、著作権処理の研究を行った。
 最後に「困ったらヘルプ!誰かがサポート」という常設的な相互のサポート体制を如何にHP上で展開できるかという点についての技術的・心理的な障壁を他分野の専門家も交えて検討した。
 また、本プロジェクトの有効性や問題点を検証するための基礎資料として、本研究の実施前には大阪府高等学校の社会科全教員に、また、事後には何らかの形で参加のあった教員へのアンケートを行い、IT活用に対する意欲や技術がどの程度高まったか、改善すべき点は何かなどについて調査、分析を行った。予算の確定時期が遅く、前半は多少盛り上がりにも欠ける点もあったが、後半になり多くの参加者を得て多大な成果を上げることが出来たと確信している。以下に目標に沿って、本活動の成果を報告したい。
 
文部科学省での提案(プレゼンテーション)(HPへ)
 

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