6 今後に向けての問題点・課題 
 
本事業の次年度への継続に向けて
 
 1,継続的なHP運営と即応力
 
 2,人・物質的IT環境拡大への努力と援助
 
 3,人的ネットワークの継続と拡大
 
*教員の職場におけるIT環境の劣悪さの改善に向けて
 
 例えば、さまざまな講習会や本来の研究会事業の連絡を公文書とし学校間メールを利用させていただいて投函してきたが、そのメールは学校内で埋もれてしまっているというケースが往々にしてある。具体的には社会科の主任がそのメールを回覧するのだが、その時点での怠慢、またそれ以前の段階で学校内にメール流通のシステムが機能していない面があり公文書等の周知徹底事項の連絡が滞っているという現状がある。
これを克服するためには校内の全教員の机上にパソコンが常備され、校内LANが構築され、校内の連絡・伝達事項が円滑にLANを通じて行われることを待望する。成績処理においてもIT化が進んでいるが、セキュリティー面を十分にチェックしつつ、そのソフトの配給等に関して校内のインサーネットの構築により机上のパソコンで円滑に行われる時代が到来することを切望する。
 大阪府の場合多くの高校では、(SSCその他で校内に入ったPCの数を調べる)職員室の一角に5〜6台の共同のパソコンがあり、そのパソコンで成績処理を中心に全教員が仕事をしている。そのパソコンの使用が重なる場合が多いこと、また、学校は多くの準備室の分散していることなどの理由から、教員の多くは自前のパソコンを机上に持ち込んで仕事をしているのが現状である。一方でIT度の高い教員はそれでいいが、高齢の教員の中にはまだまだITに関しての意識の低い人が多く、未だに一部の教員は(今年度導入のSSCはやむなく利用しているが、)自己の教材等において一切パソコンを使用していない現状がある。このような現状を分析し、教員の職場環境におけるIT度を向上させるハード的な努力を待望する。
 
*教員のIT度の低さの克服に向けて
 
 この課題に関してはまさに当プロジェクトの発展的継続が必須であろう。今年度のプロジェクトを通じてわずかではあるが大阪の社会科教員のIT度の向上に貢献できたと自負している。IT技能の拡大には、底辺を掘り起こし、知らず知らずのうちに巻き込まれ、IT度を高めていったという状況が何より望ましいと考える。難しそうなことを正面から押しつけるより必要な技術として、実際の場面場面で活用し取り入れていくこと、活用のヒントや場面を提供し巻き込んでいくことこそ大切なことと考える。そういった意味では、プロジェクターの接続方法から教材作成ノウハウまでどんなことでも事細かに“聞ける”体制が何より大切であると考える。HPと通じてそういう気軽な体制づくりをめざしたいと考える。
 
*当プロジェクトの今後について
 
 また、せっかく築き上げたNPO『MEF』との連携や大学の先生方、出版社、写真家とのつながりを大切にし、例えば、地域教材のアーカイブづくりを進めるような広域的な組織体制や、学生や企業、NPOを取り込んだ出張サービス機関の創設などを視野に入れた取り組みも思考していきたい。
 当プロジェクトでは今後に向けて母体である社会科研究会への提案をまとめ、何らかの形でこのプロジェクトまたはこの成果を引き継ぐことをお願いし、次年度以降もたとえ規模が縮小されても発展的に継続していこう考えている。今年度の様々な催しに参加頂いた先生方の引き続いてのご支援をお願いしたい。
 
(研究成果物)
 
1 「地域教材」のWebサイト
2 地歴・公民デジタル教材、指導案、及びそれらを公開したWebサイト
3 大阪府の高等学校社会科教員のコミュニティサイト(フォーラム)
4 共有図書の貸し出しサービス ・ 一覧と解説
  ・平成16年度教育情報共有化促進モデル事業で、文部科学省の支援で購入致しました書籍、資料を大阪府高等学校社会科研究会の会員の方にお貸し致します。
5 上記の研究内容とアンケート調査結果に関する報告書、CD(関係機関に配布)
 


 
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